クラウドサービス開発エンジニア座談会

連載企画「TIER IV PEOPLE」は、志をともにする個性豊かで魅力的なメンバー一人ひとりに焦点を当てて紹介します。

今回はクラウドサービス開発チームのアーキテクトである関谷に集められた2022年〜2023年に入社したメンバーが、現在取り組んでいることや課題、ティアフォーでの働き方について語り合いました。

Eiji Sekiya|2018年3月入社。大阪大学大学院・基礎工学研究科卒業。前職では、データ基盤構築・運用、機械学習の事業応用に従事。運行管理システムや自動運転の評価基盤の立ち上げを行い、現在はクラウド開発全体をリード。趣味はアニメ鑑賞と妻とカフェ巡り。

Hideaki Masuda|2022年8月入社。慶應義塾大学大学院・理工学研究科卒業。前職ではSIerでプラットフォーム・アーキテクト、AIベンチャーでインフラチームの立ち上げを経験。現在は台湾からフルリモート勤務。3児の父で仕事と育児に忙しい毎日を送っている。趣味はカラオケと謎解き。

Qiong Li|2023年8月入社。北京大学大学院・情報理工学部卒業。大学院卒業後に来日し、前職ではモバイルアプリのバックエンドの開発に従事。ティアフォーではCI/CDチームのリーダーを務める。2歳児の母。趣味はアニメ鑑賞。

Riki Ota|2022年10月入社。東北大学大学院・工学研究科卒業。前職ではMaaSアプリや自動運転の運用ツールの開発を担当。現在はMLOpsの開発を担当。趣味はテニスで、休日はスクールや大会に参加。ティアフォー社内のテニスクラブにも所属。

Chris Ding|2023年4月入社。オークランド大学・工学部卒業。前職ではWEBとモバイルアプリケーションの品質管理に従事。現在は北海道からフルリモート勤務。夏は登山、冬はスノーボード、外に行きたくない時は囲碁を楽しむ。

ーティアフォーでの役割と現在チャレンジしている事について教えてください。


増田:私はSRE (site reliability engineer) としてWeb.Auto で提供するサービス群の信頼性を高める業務を行っています。具体的には、サービスをリリースする際のダウンタイムの削減や、SLI (service level indicator)、SLO (service level objective)といった信頼性指標を策定し、改善するプロジェクトのリードをしています。

最もチャレンジングな点はグローバル展開です。例えばWeb.Autoでは、高精度な地図や自動車から取得したデータを多く利用します。これらの情報の扱いについては各国の規制に従わなくてはいけない。国によっては取得したデータが他の国に出せないなんてこともあります。その上でアーキテクチャや開発体制、効率化をどのようにしていくか考えていかなければいけません。

もう一つは信頼性ですね。Web.Auto はクラウド側だけではなくて、エッジ側(自動運転車側)も含めてサービスの信頼性設計をしていく必要があるので、そこが難しくもあり、面白いところでもあります。


太田:私はMLOpsエンジニアとして、Web.Autoの機械学習基盤の開発をしています。データ収集しデータ加工、アノテーション、学習、評価して最後にモデルができるのですが、そのモデルを車両にデプロイするまでが機械学習基盤の範囲になります。この一連の流れをツールで自動化することが目標です。

今取り組んでいるのは、データ検索とアノテーションの半自動化です。データ検索では最新のLLM (大規模言語モデル) や新しい物体認識モデルをキャッチアップし、それを検索に組み込んでいくようにしています。アノテーションの半自動化では、自動運転車両ではなかなか使えない計算コストの高いモデルを使い、人手でアノテーションする前に擬似的なラベルを貼るツールをクラウド上にデプロイして、利用できる環境の作成に取り組んでいます。


Chris:私はWeb.Auto の品質管理を担当しています。通常のSaaSプロダクトでは、フロントエンドとバックエンドの二つの軸を持った2次元的な品質管理をしています。それに対してティアフォーだとフロントエンドとバックエンドに加えて、もう一つの軸として自動運転のAutowareが入ってきます。エッジ側のAutowareとの結合は私にとって新しいチャレンジになるので、とてもやりがいがあります。

エッジ側やAutowareにはまだ詳しくないので、そこはPilot.AutoのDesign and Testチームと連携して、一緒にシステム全体の品質管理をしていき、改善をしていっています。部分的に評価プロセスに参加することもあります。


Li:私はCI/CDチームのチームリーダーをしています。CI/CDチームは自動運転システムの評価を支える基盤の構築と運用をしています。開発の範囲が広いのでその点が一番チャレンジングです。多くのチームとコミュニケーションを取りながら、要望を深く理解する必要があるので、全体を見ながら開発を進めています。

会社の急成長もあって、基盤開発に対して多くの要望がある中で、チームメンバーが全力で開発を進めている状況です。


ーティアフォーとの出会いと、入社を決めたきっかけは?


太田:前職ではサードパーティの自動運転データを収集して、オペレーション管理をしていましたが、他社が決めたインターフェースでやるには限界があり、やりたいことを全てやるのは難しいと感じていました。そこでもっと深く自動運転をやっている企業で基盤を作っていきたいと思い、ティアフォーに入社しました。ティアフォーは先進的だし、日本で一番自動運転を頑張っている企業というイメージでした。

増田:もともと自動運転に興味があり、前職の領域がエッジAIだった事もあって、業界の動向は常に見ていました。以前から「技術を実用化して世界が変わっていくさまを見たい。そしてそこに貢献していきたい」という想いがあり、ティアフォーの「自動運転の民主化」というビジョンに共感し入社しました。

Chris:私は知り合いがティアフォーで働いていたので以前から名前は知っていましたが、前職の同僚から勧められて応募しました。品質管理や自動化テストに関して、SaaSのプロダクトはどこも同じ流れなので、新しいことをやってみたいという気持ちが強かったです。


Li:私も友達からティアフォーの存在を教えてもらったのがきっかけですが、自動運転に未来性を強く感じています。大学時代からAI関連の技術に興味があり、SF映画が好きなこともあり、こういう未来性のあることに興味があったので入社しました。

関谷:最新の技術や事例を作っていくという点にティアフォーは力を入れています。加藤CEO (ティアフォー創業者、CEO兼CTO) はAWSサミットという日本最大のAWSのカンファレンスの基調講演を行ったり、グローバルでも上層部の人たちと関係性を築いているので、業界の動向や開発に関する多くの情報が入ってきてるという強みがあります。

ー次は働き方についてですが、良いところと悪いところを教えてください。

太田:個人に大きな裁量が与えられる点です。一人ひとりが自分の責任を果たして、最後に良いものが出来上がっているというのを目指している会社だと思います。

特にクラウドサービス開発チームではそういった傾向が強いと思います。ティアフォーのコアバリューである「THE PROFESSIONAL」という価値観が根付いていて、全員が自分の得意領域と興味のある領域に対してバリューを出して、それが最終的に良い結果をもたらしています。

また、チーム全体の設計への意識はとても高いです。仕事を進める上で、しっかりとしたレビュー基準が設定されているので、私たちも引き上げられています。ここはティアフォーで働く上でとても好きなポイントです。

増田:私は台湾からリモートで働かせてもらっていて、非常に助かっています。海外から勤務する事例は私が初めてだったので大変な部分もあったと思いますが、そういった環境を作ってくれたことに感謝しています。

クラウドサービス開発チームは皆リモートで働いているため、コミュニケーションはSlack上でテキストベースで行われ、議事録をしっかり残すなど、リモートでも問題なく業務ができる文化が培われていて助かっています。

もう一つは、技術スタックがとても広いのでWEB関連の技術以外にも情報を取得しようと思えば、自動運転関連の技術をかなり深くまで見ることができます。Autowareの中身はOSSで公開されてますが、多岐にわたる関心を持つ方には非常に良い環境だと思います。

悪い点ではありませんが、太田さんが話していたように、皆が「THE PROFESSIONAL」をかなり意識して働いているため、個人に依存しやすい傾向があります。今後、組織として拡大していった時にどうなるのかが課題ですね。現状は個人の裁量と責任感に頼っていて、うまく機能している印象です。逆に、責任感やリーダーシップがある方は、価値を強く発揮できるかと思います。

Li:毎日成長を実感できるところが一番魅力ですね。個人だけでなく、チームや会社の成長を毎日実感できると思います。あとは、自ら世界を変える体験ができるところも魅力です。2歳の息子がいますが、まだ手がかかるのでリモートで業務ができるという点でも助けられています。


増田:時間的な調整がつくのがとても良いです。業務の合間に保育園の送り迎えとか子供の予定を入れさせてもらっていて、その点はかなり柔軟ですね。


ーどんなメンバーが一緒に働いてるか、どんな人と働きたいかを教えてください。

太田:個人に大きな裁量を与えられているので、スケジュールから設計、コミュニケーション、開発まで実行してぐいぐいと進んでいく人が活躍しています。主体性が一番のポイントだと思っています。

一緒に働きたい人も同じで、採用の観点ではWEB技術は見ますが、機械学習の経験はさほど重要視していません。あとからキャッチアップしていただける方を求めています。主体性があって、与えられた抽象的な課題に対して自分で走りきれる人を求めています。


増田:先ほど話にも出た、ティアフォーのコアバリューである「THE PROFESSIONAL」を意識している人が多いです。クラウドサービス開発チームでは、メンバーが自分のタスクに責任を持ち、専門性を発揮しているので、SRE としては非常に助かっています。

私も自動運転業界の知識は入社時点であったわけではないので、ドメイン知識は最初は必ずしも必要ではないと思っています。

技術的な部分については自分の専門性を持っていれば、入社時点で知らない知識があったとしても、キャッチアップしていただければ大丈夫です。技術領域が広すぎて全てを知ってる人はいないので、新しい領域をキャッチアップするのが好きな方にはピッタリだと思います。

Chris:QAチームでは、自動運転や自動車業界の経験がなくても活躍できると考えます。

一緒に働きたいのは、好奇心がある人です。自動運転について最初は知らなくても良いので、興味を持って学び、調べられる方に来て欲しいです。Confluence (社内ポータル) やSlack (メッセージアプリ) の履歴で色々と調べることが出来ます。

私は中国出身ですが、外国人が想像する日本のブラック企業のような労働環境はありません。休暇も柔軟に取れますし、札幌からリモートでの勤務も可能です。

苦労している点としては…日本人の方が多いので、日本語ができないと厳しいです。そこに関しては私も改善中です。


関谷:外国の方が働きやすい環境づくりは今後の改善点ですね。最近では社内で英語学習サービスがトライアルで導入されたりして、徐々に日本人以外の方が働きやすい環境作りを進めています。

Li:私のチームのメンバーは個人の技術力が高いです。私はチームの中では一番最近入社したのですが、皆さん質問にも優しく答えてくれるし、親切な人が多いです。働き方としては、幅広い領域の知識をキャッチアップしながら、多くのチームとコミュニケーションを取りつつ、機能設計と開発を自らリードして進めています。

そういった働き方が好きな方には向いていると思います。エンジニアの中にはコミュニケーションが苦手な方もいると思いますが、CI/CDチームは特に他のチームとのコミュニケーションが大事になります。きちんとコミュニケーションを取らないと相手の要望を理解できない。もちろん知識も必要なんですが、コミュニケーションを取りながら要望を明確にすることが大事だと思います。



ー 最後に一言お願いします。


太田:MLOpsは機能開発が盛りだくさんですし、新しい事にたくさん挑戦できます。特にここから1年、大きく開発が進んでいくと思うので、機械学習に関わりたい方、新しいことが好きな方、情熱を持った方の応募をお待ちしています!とても楽しいですよ!

増田:今回の座談会で各チームの課題を共有できて、非常に興味深かったです。今後色々なチームをピックアップして、課題について話し合う機会があると面白いと思います。


Li:入社の時の実車研修で自動運転を初めて体験したのですが、これが未来なのか!と感動しました。この感動を全世界に届けたいという気持ちを持った仲間と共に働きたいです。


Chris:様々な事にチャレンジしたい人はぜひクラウドサービス開発チームに参加してください!お待ちしています!

クラウドサービス開発チームの詳しい開発内容と開発スタイルについては、関谷がTIER IV ブログでも紹介しています。併せてぜひ御覧ください。

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ティアフォーでは、「自動運転の民主化」というビジョンに共感を持ち、自らそれを実現する意欲に満ち溢れた新しい仲間を募集しています。


今回のチームで募集中の職種


その他にも多くの職種で採用をしています。ティアフォーの「求人ページ」をご参照下さい。

「どの職種で自分の経験を活かせるかが分からない」「希望する職種が見つからない」などの場合は、ぜひ「キャリア登録」をお願いします。


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