ティアフォー第1号社員

技術を駆使して新たな挑戦を

Autowareで描く自動運転の未来


自動運転の民主化を目指し、自動運転ソフトウェア「Autoware」を開発する株式会社ティアフォーは、世界初となるオープンソースの自動運転OSの開発を中心に、自動運転を作る上で基盤となるReference Designの提供、DevOpsプラットフォームの構築に関わるビジネスを手掛けています。

共通プラットフォーム上で、各リファレンスデザインを必要に応じて拡張することで、顧客の要求に合った自動運転システムを、顧客とともに共同開発しています。

ティアフォーは、志をともにする多様なメンバーを迎え入れ、全員が生き生きと活躍できる環境づくりを大切にしています。それぞれの個性を生かし、主体的に考え動きながらも、仕事の定義は一つに。「THE PROFESSIONAL」というコアバリューを全員で共有し、個人と会社の可能性を広げることに挑戦しています。

この度、ティアフォーが目指す世界観をより伝わりやすくするために、コアバリューを体現するメンバーの一人ひとりに焦点を当てる「TIER IV PEOPLE」という連載企画をスタートします。

初回は、ティアフォーの第一号社員、藤居にインタビューを行いました。

ティアフォーに入社したきっかけや創業期からティアフォーに携わってきた藤居からみた変化、そして自身が思い描く未来についてお話してもらいました。

YUSUKE FUJII|株式会社ティアフォー 執行役員


ティアフォーとの出会いと、入社を決めた「人」の魅力



ーーまず、ティアフォーとの出会い、そして「自動運転技術」に関わるようになった時期やきっかけを教えてください。

藤居:ティアフォーは2015年の12月創業ですが、実はそれ以前に「Autoware」の研究段階だった時期に名古屋大学にいる加藤先生(創業者兼CTO 加藤真平氏)と出会いました。

私の所属していた研究室の先生が加藤先生と仲が良く、加藤先生がアメリカから日本に戻ってこられた際にその繋がりで共同研究を始めることになりました。

その頃の関係性もあって加藤先生と言う呼び方が定着しているので、未だに加藤CTOと呼ばれてるところには違和感を感じてしまいます。(笑)

研究自体は自動運転とは全く関係なくOS関連のことに取り組んでいたのですが、それと並走するように名古屋大学側では自動運転のプロジェクトが進んでいたようです。

当時、大学生だった私も自動運転に関する経験はゼロでしたが、名古屋モーターショーの展示に合わせてアプリ開発を行うなど学びながら関わらせていただくことになりました。

大学院卒業後、一度は大手企業に就職をしましたが、少し経ってから加藤先生が会社を立ち上げたと聞きました。

当時のティアフォーは社員がいませんでしたが、加藤先生から声をかけていただいたことがきっかけで入社を決めました。


藤居の学生時代、とあるイベントでの集合写真



ーー2015年の入社当時、最初の社員としてティアフォーへ就職することに不安はありませんでしたか?

不安はなかったです。新しい技術に挑戦したいと純粋に思いました。

加藤先生は出会った当時から人を惹きつける魅力を持っていて、自動運転技術や自動運転が描く未来の話しを聞いていたので、一緒に仕事をしていたら楽しい経験ができそうだと思いました。

現在入社8年目になりますが、加藤先生のような人は他にいないな、と感じています。一緒にいることで「なにか面白いことができるんじゃないか」と思わせてくれるワクワク感は今でも変わっていません。




ーー実際に入社した創業当時のお話も聞きたいです。最初はどのようなことをされていたのでしょうか?

実は、入社前から一部業務のサポートを頼まれていたのでそんなにギャップは感じませんでした。

また私が社員第一号とはなったものの、その後私とほぼ同時期に安藤さんや、研究室の後輩の飯田さんが入社して続々とメンバーが集まりました。

ティアフォーでの最初の仕事は、国プロ(政府研究開発プロジェクト)の研究計画書作成や実証実験、Autowareのメンテナンスでした。

初期の実証実験でのオペレーションは今でもよく思い出します。当時の実証実験はAutowareのRuntime managerを利用した運用で、車両を起動したあとは地図の読み込みや設定の読み込みなどを手動で行っていました。とある日のデモで車両の到着が遅れるトラブルがあり、デモ開始数分前に車両が到着し設定を数分で完了しなければならないという緊張感を味った経験もあります(笑)デモは無事に成功しましたが、いまではそのような綱渡りな状況は当然ながらNGです。懐かしい思い出ですけどね。

またある時は、Autowareのセミナーに見学に行ったはずが講師サイドとして前に出されてしまい、講師の指示に従ってデモを披露したりと、突拍子もない場面も多々ありましたが、そのように会議やセミナーに自身も参加して学びながら日々過ごしていました。

名古屋モーターショーでのティアフォーメンバー集合写真。左から2人目が加藤、中央が藤居。



ーー挑戦の日々が始まったんですね。藤居さんご自身で大きなターニングポイントや、ここは転機だったと思う時期はいつ頃でしょうか。

一年目は学びを得ながらティアフォー内で開発協力会社と実証実験を行っていたんですが、入社して一年目の秋冬にかけて会社としても大きな転機となったビッグプロジェクトに携わることになりました。

従来ティアフォーが主導してきたものが、共同開発プロジェクトになることでさらに拡張されたテーマとなり、自分達が満足するだけではなく社会全体に影響を及ぼすような大きな挑戦に変わった瞬間だったと思います。

そして、「自動運転技術」をデモンストレーションとして魅せるだけではなく、社会的な認知獲得や本格的な実用化に向けて細部も妥協をしないように意識を持つようになりました。





ーーティアフォーに関するニュースや記事で見かける頻度が増え、自動運転技術に対する世の中からの関心もさらに高まってきましたが、今藤居さんが考える目標はなんでしょうか。

ティアフォーには様々な役割があるかと思いますが、私が最も重視したいのは日本で自動運転を実用化することです。

そしてそのためにはティアフォーが必要だと自負しています。

自動運転の実用化は技術も重要ですが、技術だけがあっても実現できないです。いろいろな要素はありますが、個人的には業界としての盛り上がり、社会受容性は重要だと思っています。例えばサンフランシスコでは何十社もが競い合い、常にあちこちを自動運転車が走っている状況です。すでにそこにあるものとして社会から受け入れられています。

ティアフォーが扱う技術そのものはオープンソースとして公開されますので、それによって業界としての盛り上がりを目指せればと思っています。

日本でも今年(2022年時点)、自動運転のレベル4を可能にする道路交通法の改正案が閣議決定されました。一部地域からの実装、そして2025年度には全国40か所以上で「無人自動運転サービス」を実現するという構想にもティアフォーは大きく関わっています。



ーー聞いているだけでもワクワクします。かなり具体的に目標を掲げていらっしゃいますが、これらの実現に向けて藤居さんの考えるティアフォーに必要なものはなんでしょうか。

先ほどもキーワードとして出しましたが、「会社の体制を整える」というのは必須だと思います。2015年には数名だったメンバーもすでに300名を超え、品川を中心に、名古屋、中国、アメリカ サンフランシスコに拠点を構えるようになりました。

もっと多くの人に自動運転技術と、そこから派生するサービスや自動運転の未来に関わってもらいたいと思っています。

ともに自動運転の民主化へ向けて邁進していただける新たなPROFESSIONALが入ってきてくれることが必要だと感じています。




ーー絶賛、採用強化中ということですね。ちなみにティアフォーにいるメンバーはどのような人がいますか?会社自体の雰囲気やこれからティアフォーに入りたい!という方の中でどのような人が合うと思うか教えてください。

一言では表せないくらい、いろんな人がいます。

バックグラウンドひとつとっても、ゲーム関連・車の技術関連や製造関連・サービス関連などいろんなことをやってきた人が集まってます。

この技術ができる、ではなくて自分の持っているものや実現したいことをティアフォーと掛け合わせて活躍している人が多いです。

そういった意味では「自分がこうやりたい」っていう意志を持って新しいことに取り組む、技術に挑戦していく姿勢がある人は挑戦していける環境として楽しめるんではないでしょうか。実際に、自身でも社内発で新たな挑戦を始めています。





ーー集合知でスケールしていくのはベンチャーの楽しさですが、ティアフォーの場合はそれを存分に生かす環境が整っているんですね。藤居さんの新たな挑戦についてもお聞きしたいです。

ティアフォーが作った車載カメラC1の販売をおこなっています。

もともとこのカメラはティアフォー社内で利用するために、どうしても市販品で満たせないスペックを追求するために開発したものでした。自動運転をひたすら経験してきたティアフォーが出す要求スペックを満たした製品となるとそれなりに良いものが出来上がりました。もちろんAutowareで使う前提のカメラとなってます。

URL:https://sensor.tier4.jp/automotive-hdr-camera-jp

前述のようなセンサーなどのハードウェアで困っている顧客をたくさん見てきました。自動運転は現実世界で実際に動くアプリケーションです。Autowareはオープンでダウンロードはできたんだけど、結局走るためには何を準備すればよいのか?という壁がどうしても生まれてしまうんです。

なのでティアフォーの想定するシーンが走行できる自動運転を行うために必要なハードウェアをリファレンスとして提示することが重要であると強く実感しています。

今回のカメラは良い製品を作って販売して収益を上げるだけのビジネスでなく、自動運転に参入したいと思った人が簡単にアクセスできる仕組みとして頑張っていきたいと考えています。

ーーティアフォーは技術だけではなく、様々な側面から自動運転に携わってスケールしているんですね。最後に、ティアフォーのメンバーと未来の応募者に向けてメッセージをお願いします。

ティアフォーは、自動運転技術を技術のままで終わらせず社会に実装するのが責任だと考えています。

単純に技術を提供するだけで終わらせずに、自動運転技術が「お客さんに使ってもらうサービス」として、利用するみなさんがワクワクして楽しんでもらったり、喜んでいただけるように努めます。

自動運転バスやタクシー、自動走行ロボットなど、枠にとらわれず様々なモビリティの自動化に寄与し、Autowareをスケールさせていくために培った多くの経験と新たなアイデアで挑戦をしていきたいと思っています。

ティアフォーでは、「自動運転の民主化」というビジョンに共感を持ち、自らそれを実現する意欲に満ち溢れた新しい仲間を募集しています。

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  • For press, community and speaking requests, contact pr@tier4.jp.

  • For business opportunities and partnership, contact sales@tier4.jp.

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